【教員の転職】転職で教員経験をプラスに変える方法

教職歴7年の私が転職活動を始めた時、最初にぶち当たった壁は「職務経歴書」でした。「履歴書」と違い、今までの職務経歴を書かなければいけないもので、ハッキリ言って「何も書くことができない」と絶望感に暮れました。

一般企業出身の方は、

  • 営業部にて新規案件を年間200件獲得。部内2位の成績を残す。
  • 企画部にて新規事業の立ち上げに関わる。3年間で100人が関わる事業へ成長させる。
  • Javaによる開発歴5年。Rubyによる開発歴3年。

なんてカッチョいいことが書けるんです。書けなくても、自分が所属していた企業の業績と自分を絡めて「盛る」ことが出来ます。

しかし、私が書けるのは、

  • 1〜6年までの全学年学級担任経験
  • 2年間の学年主任経験
  • 2回の運動会主任経験

…って、伝わります?

一般企業の人からしたら「何それ?美味しいの?」ですよ。

「だから何?」

と言われておしまいです。以上、はい、次!

 

これらの経歴、教職の中では一発で伝わります。

「あっ、君なら高学年大丈夫だね」

「次に展覧会の主任お願いね」

「教育委員会の指導主事への道も、そろそろあるよ」

なんて感じになります。(伝わらなかったら、ごめんなさい)

悲しいのは「自分が7年間育ててきた経歴が、全く通用しない」ことへの絶望感です。「私の今までは、全て無駄だったのか」と。

 

しかし、あるコツを知ったキッカケに、これらの経歴を活かして活動できるようになりました。

コツを知った私は、転職活動にて無敵。

1ヶ月間の短期決戦で、なんと4社から内定を頂くことができました!

そのコツとは「翻訳」です!

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大前提 「翻訳」する

教職での経験は、そのままでは一般社会の人に伝わりません。

さっきまとめたように「何それ」状態に陥ります。

それを改善するために必要な作業が「翻訳」です。

つまり、教職での経験を一般企業が求めてくるスキルに変換して伝えることです。

教職経験は、実は「万能」経験

私が転職を決意して相談している時に、ある人から、

「教職は潰しが効かないから、転職しても相手にされないよ」と脅されました。

「そんなことないはず!」と自分を奮い立たせて転職活動をしますが…その人の言った通りでした。どれだけ「教職歴」を伝えたところで、全く相手にされません。

しかし、私には腑に落ちない点がありました。

教員が実務で行なっていることは、一般企業で行なっていることと、ほぼ変わらないのではないか、と。

教員が実務で行なっていること

  • 授業     ←  つまりプレゼン
  • 子供の対応  ←  つまりカウンセリング
  • 保護者対応  ←  つまり営業
  • 資料作成   ←  つまり事務作業
  • 予算管理   ←  つまり経理作業
  • 授業づくり  ←  つまり研究作業
  • 行事運営   ←  つまり部内調整
  • 学級経営   ←  つまりマネジメント
  • 体育授業   ←  つまり健康管理 

状況は特殊かもしれませんし、当然それらの作業を専門的に行なっている人には勝てませんが、それでも教員の実務では、様々なスキルが求められますし、自然にそういったことをやっています。

私は、それらをまとめて「教職歴」と言ってしまうので、上手く伝わらないのではないか、という仮説を立てました。

仮説が立てられれば、あとは簡単です。

まとめずに、一つ一つのスキルに「翻訳」して、その実績とスキルを伝えれば良い、と。

企業で求められるスキルに変換する

教員が日々の職務で培っている力は、個々の能力に分解することで、一つ一つのスキルを一般的に分かりやすく伝えることができます。

プレゼン能力

教員の仕事の根幹は「授業」です。日々の授業で培われるのは「プレゼン力」です。

授業力=プレゼン力

  • 要点を端的に伝える力
  • 限られた時間内にまとめる力
  • 相手に合わせて、表現方法や提示方法を変化させる力
  • 見せ方を工夫する力
  • 必要な情報を集める力

といった力に変化させることが出来ます

小学校教師の場合は、より低学年への学習指導、中学・高校教師の場合は、自分の専門科目の教材研究がプレゼン能力を高めていきますし、それがアピールポイントになっていきます。

コミュニケーション能力

「子供の行動理解」「保護者対応」「地域交流」「校内分掌業務」と、教師は様々なポジションの人たちとコミュニケーションを取りながら仕事を進めます。

対応力=コミュニケーション能力

  • 子供とのやり取りを通しながら、相手の望みを感じ取ったり、こちらの想いを伝えたりする力
  • 保護者とのやり取りを通しながら、相手の望みやこちらの想いを伝えあう力
  • 地域の人々とのやり取りをしながら、学校の立場を説明していく力
  • 他の教員とのやり取りをしながら、互いの妥協点を探っていく力

子供とのやり取りで終始すると思われがちな教員ですが、意外と様々なポジションの人とやり取りをしています。「お客さんと」「社内の人間と」と、一般的な会社員がやり取りする属性の人は、意外と少ないです。それに比べても、教員は様々な立場の人とやり取りをするので、自然にコミュニケーション能力が磨かれると思います。

事務処理能力

教員には様々な事務処理が求められます。捌いても捌いても山積みになる書類…案件…。それらを期限までに捌いていく中で、自然に事務処理能力が上がっていきます。

事務処理能力

  • テスト答案の採点
  • 成績処理のためのデータ入力・分析作業
  • 校内分掌に関する文書作成
  • 対外的な文書作成
  • 授業実施のための計画づくり
  • 指導要録や通知表の所見作成

午前中の授業の後、午後はひたすらに事務処理作業…なんて日も、教員では当たり前の日常です。

膨大な事務作業をこなしていく中で、より効率的に仕事を捌くための効率化を考えたり、そもそもの作業能力が向上したり…。

出来るだけ定量的に「◯人の〜を、××で対応した」などと伝えると、より説得力が増します。

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課題を解決したことをアピールする

保護者トラブルの対応経験

学校教員にとって「保護者」は、自分たちの仕事を評価する大きな力を持つ人間です。直接のお客さんは「子供」ですが、実質的な顧客は「保護者」になります。

その「顧客」には様々な人がいるのですが、1年でも教員をやっていると必ずトラブルに巻き込まれます。

保護者トラブルへの対応経験

  • 自分の子だけを優先するように圧力をかけられた。
  • 子供同士のトラブルが、保護者間のトラブルになり、その仲裁をした。
  • 事務処理場の不備があり、保護者に謝罪をした。
  • 成績の付け方についてクレームがあり、保護者に丁寧な説明をした。
  • いじめや学級崩壊といった負の状況に対して、保護者にお詫びと説明をした。

その経験が「顧客との良好なコミュニケーションん能力」として発揮できます。ただ「〇〇が上手くいった」のでは弱く、「どうして上手くいったのか」「何をするを上手くいくのか」を掘り下げておくと、様々な場所で生きる汎用スキルに転化されます。

その点が「企業の利益になる」とアピールすればいいです。

特別支援的な対応経験

どの学級にも、一定数の発達障害をもつ子が在籍しています。

特別支援的な対応経験

  • 自閉系の子がコミュニケーションを取りやすくなる環境づくり
  • 多動系の子が集中できる環境づくり
  • 学習障害系の子が理解できる教材づくり
  • 特別支援対応が必要な子の保護者への配慮された説明

特別支援的な対応は「個人情報管理」や「顧客毎のオーダーメイド」といった視点に通じます。特別支援の技能そのものは使えないかもしれませんが、その思考法は応用が可能です。

繰り返しますが「これが出来ました!」「この力をもっています!」では弱く、「この力を応用して、会社の利益に貢献できる」と言い換えなければ、相手には響きません。

授業づくり(研究授業)での研究経験

教員なら必ず通る道である「研究授業」

研究会で発表する大きなものでなくても、日常の授業を進めるにあたって行う教材研究も、汎用スキルとして転化できます。

授業づくり(研究授業)での研究経験

  • 児童や生徒の状況把握      → 顧客や相手先の状況把握
  • 子供達の現状に合った教材の選択 → 顧客が真に望む商品の提供
  • 学習内容や教材の提示方法の選択 → 顧客が感動・関心する商品の見せ方
  • 新しい学習方法・教材の開発   → 商品開発

学校教育内の経験である以上、それがそのまま「経験◯年です!」とは言えませんが、自分の経験をよく見つめてみると、共通するスキルに転化できます。

校内分掌や行事運営でのマネジメント経験

学校教育は「組織戦」ですので、どんな敏腕教員と言えども、一人では仕事が出来ません。多くの関係者との協働で成り立つ世界です。

「対子供」や「対保護者」は当然として、結構神経を使うのが「対教員」への対応です。日常の仕事が一人で進める「自営業者」的なものになりがちなので、同じ学校の教員への対応は「仲間同士」というより「対等な同業者」への対応になります。

校内分掌や行事運営でのマネジメント経験

  • 主任として関係する教員のマネジメント力
  • 行事運営を日程通りに進めていく計画性
  • 分掌に関する情報を集めていく情報収拾能力

様々な校内分掌や学校行事での担当・主任経験は、これら対等な同業者との付き合い方を身につけることができます。

「翻訳」が出来たら、その会社の「利益」になるようにすり合わせる!

「さぁ、翻訳が出来たからOK!」

「あっ、自分がやってきたことを、とにかくアピールすればいいんだ!」

…というわけではありません。

 

「〇〇できました!」

「△△で実績があります!」

と伝えても、「?」なだけです。

 

最終的に重要なことは「この人は我々にとって利益をもたらす人だ!」と感じてもらうことです。
そのためには「自分は御社の〇〇に貢献できます!その実績として△△があります!」と伝えることが有効です。

まとめ

転職で教員経験をプラスに変える方法

  1. 教員経験は「万能」経験
  2. 経験を「翻訳」する。
  3. 企業で求められるスキルに変換する。
  4. 課題を解決したことをアピールする。
  5. その会社の利益に貢献できるよう、調整して伝える。

どんな経験も無駄ではありません。しかし、その経験に対する「自己理解」や「伝え方」一つで、自分の経験を上手くアピールすることに繋がります。

現職教員の方、あるいは教員経験をお持ちの方が、ご自分の経験を生かして新しい世界に踏み出せることを、心から願っています。

もし、自分の教職経験の生かし方で迷われていたら、おーかどまでご連絡ください!一緒に考えていきましょう!

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ABOUTこの記事をかいた人

おーかど

元教職歴7年です。 教員時代は1年生から6年生の学級担任と特別支援教室の担任の経験をしました。子供達曰く「楽しくて恐ろしい?先生」だそうです。色々、叱り過ぎたかなぁ・・・。 妻と娘との3人暮らしです。 箱から出しまくったティッシュを静かに戻したり、散乱したおもちゃをけなげに片付けたり、腕を引っ張られてもだまって付いていったり、と、娘の育児に奮闘するイクメン・・・のつもりです。いや、ママには勝てません! 趣味は、サイクリングに読書に登山にスノーボードに、と目新しいものに片っ端から手を出しています。