【教員採用試験】採用試験の現場視点的な欠陥

公立学校の教員になりたければ、教員採用試験を突破する必要があります。

この試験は人事権をもつ自治体ごとに行われます。

(公立学校教員の採用に関することは「法律」で決まっていること事なので、言葉も正しくは法律用語になります。...が、当ブログでは細かいことは気にせず、一般的な言葉づかいで書いていきます

人事権をもつ自治体とは、現時点(2017年12月)では都道府県と政令指定都市です。

例えば「横浜市の教員」になりたければ、神奈川県ではなく横浜市の試験に合格する必要があります。そして、横浜市の教員になると、勤務地・異動先は横浜市に限定されます。同じ神奈川県でも、川崎市とか鎌倉市の学校に行く事は、基本的に無いです。(人事交流などは別です)

 

採用試験は、人事権をもつ自治体がそれぞれに行っていますので、試験内容も試験区分(小学校教員枠、中学校教員枠など)も若干異なります。

例えば、東京都の小学校枠では実技試験がありません。そして枠も「小学校」と「中学・高校」に分かれています。別の自治体では実技試験あり、枠は「小学・中学校」と「高校」というところもあります。

このように、試験内容は自治体によってバラバラです。

バラバラなのですが、共通していることが一つだけあります。

それは「試験を突破したからといって、教員ができるわけではない」ことです。

当たり前ちゃ、当たり前ですね。

 

ただ、学校現場にかつてのような「余裕」が無くなった現在、形式的な採用試験の弊害が目立つようになってきました。

そこで、現場視点から、採用試験の欠陥をまとめてみます。

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「話をする力・聞かせる力」を試験していない

どのような教育であっても「教員の話」から始まります。

ある一定の内容について、ポイントや考えをまとめて話す力は教員にとって必須のスキルです。

また「話を聞かせる力」も重要です。

どれだけ話の構成が巧みで、表現豊かな伝え方ができても、

肝心の子供に聞く気がなければ、まったく伝わりません。

この「話をする力」「話を聞かせる力」には、正解があるわけではないし、人によって様々な形があると思います。

しかし、一定の「最低条件」はあります。NGライン、というか、これをやったらおしまいですね、といった規準です。

 

やり方はどうあれ、採用試験ではこの部分をテストしていません。

個人面接・集団面接などで「話を聞く力」「相手に合わせる力」なんかは細かにチェックされていますが、

自分からコミュニケーションを取っていく力は、見ていません。

だから、聞き分けの良い「いい子ちゃん」が合格しやすく、

いざ現場に出て「聞ける」けど、上手く「伝え」られずに潰れていきます。あるいは「崩壊」します。

「仕事の処理能力」を試験していない

ペーパーテストでの教育法規・教育原理・教育心理、一般教養なんかはしつこく問われますが、現場に出たら、まず役に立ちません。

それよりも「こんな子がいたらどうするか?」「こんな保護者からの要望には、どう答えるか?」といった問答や、

実際の業務(回答の◯付け、書類仕事など)を実際にやらせてみて、スピードを測っていった方が、よっぽど適性が分かる気がします。

問答的な内容については、既に個別面接などで「場面指導」なんて言葉で取り入れられていますが、

この職でやっかいなのは「対子供」よりも「対業務量」ですので、

その処理能力を測るテスト内容を入れてみると、より現実的です。

 

繰り返し言います。教育法規はころころ変わるし、昔の偉人を覚える教育原理は役に立たないし、個々に当てはめていかないと役立たない教育心理、そんなものを深く細かく勉強している暇があったら、一定の業務をいかに効率良くこなしていくか、考えた方が生産的です。

 

そう、学校現場に「生産性」という言葉を知らない、知っていてもできない人が多いのは、試験のせいかもしれません。

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「ストレス耐性」を試験していない

ストレスは様々な方面からやってきます。

対子供、対保護者、対教員...。

業務量も多いですし、一人で悩んで解決していかなければいけない局面も、山ほどあります。

一般的な「ストレスマネジメント」の方法や、それを活かした自分なりの方法を試験される場面があってもいいのかと思います。

せめて、試験内容に「ストレスマネジメント」「人間関係構築法」「組織論」なんてのが並ぶだけで、学校現場は変化できる気がします。

そういった現代社会の一般常識から、最も遠いところが学校現場なので。

まとめ

教員採用試験の現場的な欠陥

1 「話す力」「話を聞かせる力」を試験していない

2 仕事の処理能力を試験していない

3 ストレス耐性を試験していない

まだまだありそうです。

つまり「試験なんかで教員の資質は見れない」「試験に受かったからといって、まともな教員になれたわけじゃない」ということです。

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ABOUTこの記事をかいた人

おーかど

元教職歴7年です。 教員時代は1年生から6年生の学級担任と特別支援教室の担任の経験をしました。子供達曰く「楽しくて恐ろしい?先生」だそうです。色々、叱り過ぎたかなぁ・・・。 妻と娘との3人暮らしです。 箱から出しまくったティッシュを静かに戻したり、散乱したおもちゃをけなげに片付けたり、腕を引っ張られてもだまって付いていったり、と、娘の育児に奮闘するイクメン・・・のつもりです。いや、ママには勝てません! 趣味は、サイクリングに読書に登山にスノーボードに、と目新しいものに片っ端から手を出しています。