学校の先生である以上、避けては通れない「保護者会」
自分が関わっている子供たちの保護者を定期的に学校に招き、学校での様子や保護者への連絡などを行う会です。
普段、子供たちとのみ関わっている学校の先生にとって「保護者」という大人の集団と関わることは、大きなプレッシャーです。
これは、何年学校教員をやっても変わらないそうで、管理人が現職だった時に聞いた話では、二十数年教員をやっている先輩でも、保護者会前日は胃が痛くなって眠れなくなるそうです。その人が繊細すぎるのかもしれませんが...。
管理人も、保護者会には苦い記憶が多く、何度も失敗をしました。時に、保護者から直接お叱りを頂いたことも...。
そうやって、もがき、苦しむ中で、「管理人なりの」やり方を編み出しました。そのやり方が自分の中で定着していくと、保護者からお叱りを頂くことはなくなり、むしろ、
「◯◯先生(管理人の名前)の保護者会は面白いですね」
「次の保護者会も絶対出ます!」
「どうしても空けられない用事と重なってしまって、保護者会楽しみにしてたのに...」
そんな嬉しい言葉まで頂けるようになりました。
今回は、管理人が現職時代に使った保護者会テクニックをまとめました。
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目次
プレゼンソフトを使って説明する
「保護者会=株主総会」だと、管理人は思っていました。つまり、保護者会とは自分の学級運営の成果と課題を、保護者に丁寧に説明し理解と協力を求める場です。
そのためのプレゼンソフトです。Windowsユーザーでしたら「PowerPoint」、Macユーザーでしたら「Keynote」が一般的でしょうか。
紙の資料も用意しますが、メインはプレゼンです。紙は会の次第や今後の予定を載せた補助的なものとして使用しました。
この後説明しますが、子供たちの活動が分かる写真や動画、学級の様子や今後の予定をプレゼンにまとめて説明します。
プレゼン内容の順番は、
①子供たちの様子を写真や動画で振り返る
②現在の学級の取り組みや様子を説明する
③今後の予定を説明する
こんな感じでしょうか。
写真や動画で子供たちの様子を振り返る
プレゼンのメインになるのは、子供たちの活動の写真や動画です。
保護者の方には、
「うちの子は学校の様子をあまり話してくれないけど、先生の保護者会に行けば、うちの子が楽しそうに勉強していて、ほっとします」
「動画はとても嬉しいです。授業参観で見る子供の様子は、やっぱりちょっと背伸びしているところがあるけど、保護者会の動画だと、普段の様子が見られるから嬉しいです」
そんな声をいただいた覚えがあります。
やはり、視覚的な情報の影響力は絶大です。
そのためには、日頃から子供たちの様子を写真や動画で記録しておく必要があります。忙しい日常で、それは、ちょっと面倒ですが。
簡単なムービー風にする
写真が一定数集まったときは、写真を集めて簡単なムービー風にしたこともあります。
管理人は、小学校1年生と6年生を担任した時、写真をムービー風にして保護者会で上映したことがあります。
小学校1年生、子供たちは楽しんで入学するかもしれませんが、保護者にとっては不安です。その最初の保護者会で、入学からの子供たちの様子をムービーにして見せました。
6年生では、最後の保護者会で6年生1年間の歩みをムービーにしました。
その反響は絶大。
1年生のムービーでは、感動のあまり何人もの保護者が涙していました。大げさかもしれませんが、それでも「子供が立派に学校生活をおくっている」ことに安心した保護者の方は、多かったと思います。
毎回の保護者会でこれをやっていたら、さすがにやり過ぎです。
だけど「ここぞ!」というときにやってみる価値はあると思います。
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指導内容・方針・宿題について詳しく伝える
学級での指導内容や指導方針、宿題のねらいや今後の予定など、先生にとっては「当たり前」すぎて保護者に上手く伝わっていないものがあります。
このことを正確に伝えるためにも、保護者会でのプレゼンを活用すべきです。
特に、学級開きのすぐ後、新学年早々に開かれる保護者会で伝えると効果は大きいです。
人間関係、何でもそうだとは思いますが、他人との争いは「自分の想いや考えが上手く伝わっていない」ことによる誤解、から起きることが多いです。
繰り返しますが、家庭の協力が必要な「宿題」「持ち物」「今後の予定」について、教師が思っているほど、保護者には伝わっていません。子供に伝えたところで、それが保護者に伝わる時には、話が拡大縮小したり歪曲したりして、正確には伝わりません。
学級運営上の基礎的な活動については、保護者会で徹底的に伝えていくべきです。
保護者の気持ちになってみると...
管理人は現職時代、保護者からクレームを頂きました。
「私はせっかく仕事を休んで保護者会に来たのに、先生の保護者会は10分で終わる。しかも、内容は後から配られる資料を読めば分かる。こんな内容であるならば、保護者会を開く必要は無い。私は、二度と先生の保護者会には出ない。」
以上のような内容だったと思います。クレームの言う通りです。そんな保護者会なら、誰も出たくないですね。
保護者の方にも生活があります。仕事があります。やりたいことがあります。
その貴重な時間を割いて「保護者会」に来てもらっているですから、「来てよかった!」「また来たい!」と思ってもらう会にしなければ、失礼だと思います。
そんな保護者の気持ちも汲みつつ「ファン」を増やすつもりで、保護者会を組み立ててほしいと思います。
まとめ
評価を上げる保護者会の工夫
1 プレゼンソフトを使う
2 画像や動画で子供たちの活動を振り返る
3 簡単なムービー風の演出も試してみる
4 指導内容・指導方針・宿題などについて詳しく伝える
5 保護者の気持ちを考えて、保護者会を組み立てる
先生にとって緊張する保護者会ですが、上手く行っていけば保護者を自分の「ファン」にしていくことができます。
「保護者会=株主総会」だと思って、気合いを入れて準備が出来れば素敵だと思います。
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