五者とは「学者」「役者」「芸者」「医者」「易者」のことです。
この五者論、「教師」と付いていますが、「企業の◯長」「リーダー」「マネージャー」と言われる、一定のチームを取りまとめる人の心得としても使えるものです。
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学者
第一に教師は「学者」であるべきだと言います。
当然といったら、当然ですね。誰かに何かを教える立場の人ですから。
これは物事を詳しく知っているという「知識」的な面もそうですが、
どのように使っていけば成果が上がるのかという「技能」的な面、
この状態では何がベストかがある程度見当付くという「経験」的な面など、
人生の知恵全般を言うのだと思います。
そして「学者」は研究をやめません。研究を続けているからこそ「学者」と言われます。
自分の知識、技能、経験に満足せず、どん欲に新しいものを求める人、
教師でなくても、そんな人と仕事をしたいと思いませんか?
あるいは、そんな人にマネジメントしてもらいたいと思いませんか?
役者
第二に、教師は「役者」であるべきだと言います。
人を引きつける力を磨こう、ということです。
2人の教師がいます。話の内容は2人ともまったく同じです。しかし、
一人は、一方的にダラダラと長い話を続ける、
もう一人は、ときどき笑いをいれたり、質問をしたりしながら話を進める、
どちらの教師から教えてもらいたいでしょうか?内容がまったく同じであったら。
人を引きつける力は、どこまで相手の状況を考えられるか、に関係してくると思います。
この話をしたら、相手はどういう反応をするかな?
この話は、伝わりやすかったかな?
などなど、相手の状況を考えながら自分を調整することが大切です。
芸者
第三に、教師は「芸者」であるべきだと言います。
人が楽しく成長できる環境をつくろう、ということです。
人は楽しくなければ、成長しません。絶対に。
苦しい状態では、その課題から逃れることに必死で、自分や他人を高めようなんて考える余裕が無いと思います。
教師は、相手が楽しみながら成長できる環境をつくることが必要です。
例えば、ゲームの要素を取り入れて何人かで競いながら課題を進める、問題の提示方法を工夫してワクワク感を出す、何かができたらご褒美がある、などです。
これは、大人を相手にしているリーダーやマネージャーなどにも当てはまると思います。
様々な工夫で、相手が楽しめる状態を考えましょう。
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医者
第四に、教師は「医者」であるべきだと言います。
子供の成長に対する不安を取り除こう、と言うことです。
成長するためには、様々な不安と向き合わなければいけません。
「これは自分にできるのか?」
「この方法でいいのか?」
「こんな時、どうすればいいのか?」
不安は尽きないものだと思います。そんな不安の一つ一つに向き合い、成長するが前向きになれるように手助けしてあげることも、教師の役割です。
もちろん、「リーダー」や「マネージャー」にも当てはまることだと思います。
チームメンバーの気持ちに寄り添おうとすることは。
易者
第五に、教師は「易者」であるべきだと言います。
易者(えきしゃ)とは、占い師のことです。
その人の強みを引き出そう、ということです。
本当に、占いをするわけではありません。しかし、近くで見ている教師こそ、その子の特徴や得意や苦手なことを把握しやすいと思います。
そういった様々な要素の中でも、強みを引き出すのがポイントです。
結局、その人がどのように成長していくのは、分かりません。おそらく、本人ですら分からないと思います。
だから「占って」あげるのです。
教師が「あなたは◯◯が強みだから、ここを伸ばすといい」と言ってあげるだけで、本当に伸びていくものです。
人の強みを見つけ、引き出すことも教師の役割です。
まとめ
教師五者論
「学者」・・・勉強を教える人
「役者」・・・人を引きつけられる人
「芸者」・・・相手が成長する環境がつくれる人
「医者」・・・相手の不安を取り除ける人
「易者」・・・相手により良き道を示せる人
この「五者論」は、教師だけではなく、人の上に立つ立場の人たち、「リーダー」や「マネージャー」にも当てはまることだと思います。
人の上に立つ、人を導く立場の人は、一度この五者論について考えてみてはいかがでしょうか。
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