何度も同じことを書いているかと思いますが、学級崩壊を起こすクラスには一定の特徴があります。
元教員としていくつもの学級を見てきたので、私は学級に入ればそのクラスの成長具合、崩壊度、教員の力量など、大体検討がつきます。
もちろん、子供がいての学級ですので、ある程度子供の特性によって学級の様子が変わっていくこともあります。「荒れた地域である」「進学率が高い」とかね。
けど、30人、40人の子供たちに対して一人の大人が指導していく「特殊な」環境下では、
その「大人」の力量によって集団の様子は変化してしまいます。
今回はある学級を「外から見た」場合、崩壊していく学級にはどのような特徴があるのかまとめました。
※管理人は小学校教師経験者なので、小学校の学級を想定した内容になります。
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教師が力づくの指導を行っている
怒鳴る
暴言を吐く
体罰まがいのことをする
もちろん、このご時世では目に見える形での「力づく」は許されません。
しかし、「目に見えない形」での力づくが、意外と横行しているのが教育業界です。
特に「学級」という外から目に見えない場所では、公然と行われています。
子供たちにとって学級内でのモデルは「教師一人」です。
他に大人がいない環境ですから。
モデルが、必要なのか癖なのかわかりませんが、「暴言」「失言」「暴力まがい」を繰り返していれば、その環境にいる子供たちも必然的に同じ事を始めます。
そして、収拾がつかずに崩壊していきます。
私が現役時代も、このような教員を嫌という程たくさんみていきました。
当の教員自身は、
「自分は自信と誇りをもって教育を推進している」
「子供たちは自分の指導を満足している」
といった馬鹿な錯覚に囚われれいます。
「裸の王様」とはこのことです。
そんな学級では、5月後半位から不登校児が出始め、夏休み前に授業が成り立たなくなり、秋の真ん中で教員の指導に対する緊急保護者会が開かれ、冬休み前に担任が交代する...。(←これ、本当にあった話です。)
だいたい子供たちの言葉遣いが荒れていたり、ケンカが多い学級では、そこにいる大人の言葉遣いも悪いです。
子供が先なのか、大人が先なのかは分かりませんが、
教員は「プロ」として給料をもらっている以上、自分の振る舞いについてもコントロールしていくことが求められていると思います。
教師が話を聞かせられない
これも崩壊の大きな原因になります。
特徴として、
・話し方が下手(一方的、早口、言葉が難しいなど)
・話を聞かせる態勢づくりが下手(子供が騒いでいるのに話す、集中している空間で話すなど)
のどちらかです。
というより、話しが下手な人はどちらも該当している気がします。
ほぼ全ての教育は「言葉」が先にあって始まります。
「話し言葉」でのコミュニケーションが先です。
それが上手く出来ない教師は、その時点で学級崩壊させられる力をもっています。
こんなことが起きてしまう原因には「教員採用試験」の制度的欠陥が大きいです。
採用試験では、教育法規や教育原理、指導案の構成、役にたたない実技など、どうでもよい部分は事細かにチェックされますが、
肝心の「コミュニケーション能力」「仕事のさばき方」「子供との距離の取り方」などは、一切テストされません。
1日2日くらいの試験でそんな部分が見られるはずもなく、ほぼペーパーテストの割合が高い試験を突破した「使えない」教員が山ほどいます。
現場はそんな人たちを救済する術をもたず、今日もまたどこかで学級が崩壊していきます。
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教師に余裕がない
公立学校でも私立学校でも似たようなものだと思いますが、
一人の教員に対する仕事の量が多すぎます。
小学校でいえば「テストの◯つけ」「全部の授業準備」「生活細かな評価」「学校行事の運営」
中学校・高校でいえば「部活動」「進路指導」などなど、
教員の仕事は増える一方で、減る気配がありません。
また、最近は「特別支援の充実」「英語教育の充実」「アクティブラーニングの推進」なんて言葉が並び、
専門的な担当の人と打ち合わせをしているだけで、放課後の貴重な時間は失われていきます。
やる事山積みの中で、ゆっくり自分の学級に思いを馳せ、一人一人の顔を思い浮かべながら明日かける言葉を考える...なんて牧歌的な光景は、現代の学校現場にはありません。
どんなに子供への思いが強く、指導力があり、学級運営も上手な教師ですら、この現場の急がしさで、満足な学級経営ができなくなりつつあります。
結果、力のある教師が若手やダメな教師をフォローする、そんなことができにくくなっている現状があります。
学級崩壊を起こす原因の一つとして、考えられるのではないでしょうか。
まとめ
崩壊していくクラスの特徴
1 教師が力づくの指導を行っている
2 教師が話を聞かせられない
3 教師に余裕がない
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