学級崩壊はどのような学校でも、どのような地域でも起きます。
正確には「起きる可能性」があります。
崩壊する原因は、クラスによってまちまちです。共通の原因があるワケではありませんし、いくつもの要素が絡み合って、崩壊に至ってしまうことがあります。
しかし、一定のパターンはあります。
「あのクラスが崩壊したのは、おそらく◯◯のパターン...」と言える感じです。
今回は、クラスが崩壊する原因を3つのパターンに分けで、まとめました。
スポンサーリンク
先生の指導が強すぎる
「熱血教師」「思いが強い」「完璧主義」
そんな先生が受け持つクラスは、このパターンが多いです。
先生自身にどうしても譲れない「何か」がある、ので、その一線を越えてしまった子供に対して、
・キツく叱る
・怒鳴る
・体罰まがいのことをする
・無視する
といった、精神的・肉体的苦痛を与えてしまいます。当の先生本人は「良い指導」「仕方がない指導」と思っているので、さらにたちが悪いです。
そういう熱血指導を受け止められる(時に、受け流せる)子供なら、いいのかもしれませんが、みんながみんな、そうではありません。一時は良くても、そのうちに耐えられなくなってしまいます。
そうやって潰れるのが一部の子だけならば(本当良くないのですが)学級崩壊へは至らない、のかもしれませんが、本当に怖いのはここからです。
学級の雰囲気は、学級担任の振る舞いによって決まります。
もの凄く単純化すると、「優しい先生のクラスは優しく」「厳しい先生のクラスは厳しく」なります。雰囲気が。
もちろん、優しいだけではやっていけないのですが、その指導が必要以上に厳しいものだと、そして「厳しすぎる言葉」や「厳しすぎる態度」を含んだものであると、
子供たち同士が、
・互いの行動を監視し、ダメだし合う。
・ちょっとのことで「死ね」「馬鹿」といったマイナスの言葉が出る。
・協力せず、競争する雰囲気が生まれる。
・互いを認め合わず、反発し合う。
・一人一人が、自分の行動のみを優先する。
...完全な「ダメ組織」ですね。ここまで来ると「崩壊」認定です。
残念ながら「指導の強すぎる先生」は、自分の学級を「ダメ組織」に変える素質を持っているようです。
もちろん、時に厳しい指導は必要です。しかし「それだけではダメ」ということです。
厳しいだけ先生の致命的な欠陥は、
「自分の厳しい指導、その思いは、必ず子供に伝わる」
と勝手に思っていることです。...伝わるわけないんですけどね。テレパシーが使えるわけないし。
もし、自分が厳しい指導をしたのであれば、必ずその理由を説明すること。そして、厳しさは多様せず、限定的に使うこと、そのバランス感覚が大切です。
先生の指導が弱すぎる
逆のパターンです。先生の指導が弱すぎる場合です。
主な特徴としては、
・子供同士のトラブルが起きていても指導しない。
・マイナスな言葉が飛び交っていても、黙認する。
・先生自身の指導方針、学級の目標などを子供に説明しない。
・指導すること、子供にとって許される範囲が曖昧で、日によって言っていることが変わる。
こんなところでしょうか。はっきり言って「指導力不足」ですね。子供たちからも「この目の前の大人は、果たして頼れるのか?相手にして大丈夫か?」と疑念を持たれます。
そうなると、あとは真っ逆さまです。
一部の子が先生の言うことを聞かなくなる
↓
先生が注意しても、相手にしない
↓
言いつけを守っている他の子たちの不満がたまる
↓
自由に行動する子たちに、賛同する子が一人、また一人と増える
↓
さらに、学級がまとまらなくなる
↓
先生は注意を繰り返すが、誰も聞く耳を持たない
↓
コントロール不可の「崩壊」状態
一般的な流れですね。初任者教員や、性格的に優しすぎる教員にこのパターンが多いです。
「先生が強すぎる」と同じですが、この2つが厄介なのは「改善するための究極的な方法は、学級担任が交代する」しか無いことです。だって、教員と子供の関係が壊れているので。
スポンサーリンク
一部の子がかき回す
今までの二つは「担任の責任」ですが、最後のタイプは「子供」が主役です。
どのようなクラスにも「やんちゃ」「元気いっぱい」「はっきりものを言う」ような子が所属しています。
そんな子たちが中心となって、クラスをかき回すパターンです。
やんちゃな子が授業中も落ち着かない
↓
先生が指導するが、言うことを聞かない
↓
子供たちが、指導しきれない先生を見下すようになる
↓
先生は、更に強い指導に出るが、逆効果
↓
学級全体の統制が取れなくなる
また、最近では発達障害児...なんて言葉が広まってきましたが、全国、どのような学級にも、一定数の発達障害児が所属していることが、明らかになってきました。
その子たちへの指導が上手くいかなかったとき、また個性が強い子たちと周囲との関係が上手くいかなかったとき、学級の足並みが揃わなくなってしまうことがあります。
「なんであの子(発達障害児)だけ、授業中に好き勝手が許されて、私たちは許されないのか」
「先生は、あの子(発達障害児)にだけ優しくて、私たちには厳しい」
そんな思いを持たれてしまったら、悲惨です。
始まりは少しのきっかけなのでしょうが、そこから事態が拡大していき、崩壊へ至ることがあります。
まとめ
1 先生の指導が強すぎる
2 先生の指導が弱すぎる
3 一部の子がかき回す
もの凄く単純化した話なので、実際にはこれらが複合して起きるのが「学級崩壊」です。
ご自分が経験されたパターンはどれなのか、よくよく考えてみると対策が打ちやすいのかなと思います。
スポンサーリンク
コメントを残す